2011年9月20日火曜日

倚松庵

阪神間モダニズム 近代建築さんぽ

倚松庵だが、
「いしょうあん」と読む。
住吉川のほとりにひっそりと佇む。
谷崎潤一郎の住んだ家として著名だが、
彼が住んでいなくとも昭和初期の阪神間独特の建築として
非常におもしろい日本家屋でもある。

むろん、谷崎を意識して見に行けば、
なお、興味深く楽しめる。
代表作『細雪』を読めば、さらに心うたれる。
昭和初期独特の懐かしさにも出逢える。

武庫川女子大のたつみ都志という先生が
研究のみならず、熱心にさまざまな活動をされており、
定期的に、丁寧な講話つきで案内をしておられる。
もちろん?無料。
文学・建物好きにはいたれりつくせりのお得な話。
http://dna-office.com/isyouan/
で確認してほしい。

全景。書籍ではもっといい写真が載っています



谷崎が家族と実際に使っていた食卓

風呂はちょっとせまいですが。昔はこんなものですね

倚松庵の近くには「旧魚崎町役場」昭和初期の近代建築
前にたつ魚崎小学校も古い。

倚松庵の近くにはかの「灘中学・高校」も。
こちらもモダニズム時代の著名な建物


詳しくは
(ついでに小説も見てください。直木賞クラスのものが無料で見られます)

書籍「阪神間モダニズム 近代建築さんぽ」の購入は、
書店または版元(神戸新聞総合出版センター)やアマゾン等のネット販売をどうぞ。

2011年9月12日月曜日

ユニチカ記念館

阪神間モダニズム 近代建築さんぽ

先日テレビを見ていると
番組の中で、京阪神にある古いレンガ造の建造物の紹介をしていた。

ゲストのお気に入りのベスト5ということだったが、
尼崎にある、ここ「ユニチカ記念館」は入っていなかった。

ユニチカだけでなく、
神戸文学館や尼信記念館も出て来なかった。

人の好みはいろいろだなぁと
あらためて認識してしまった。

というより、
ゲスト先生のチョイスにいささか不満を抱いてしまった。

相楽園内にある旧小寺家厩舎や、
視点を変えれば、煉瓦造のエントツやカマド、暖炉等もあろうかと。

でも、まぁ、実際、自分がどうかと問われると、
つらいものがあるのかも知れないけれど。

とまれ、ユニチカは煉瓦好きにはたまらない逸作。





いろんな資料も展示してある



詳しくは
(ついでに小説も見てください。直木賞クラスのものが無料で見られます)

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2011年9月5日月曜日

旧ハッサム住宅・小寺家厩舎

阪神間モダニズム 近代建築さんぽ

兵庫県庁のほど近くに「相楽園」がある。
相楽園は神戸市内の観光名所として名高いが、
その中に旧ハッサム住宅と旧小寺家厩舎がある。

何も知らないで園内をざっと見て回ると、
「レンガ造りの変わった建物」があり、
「緑色の古い綺麗な建物」がある。
で、終わってしまう。

厩舎、ひらたく一言で言ってしまえば馬小屋は、
この時代において日本で1、2の規模と構造をもつ
一等品で、ドイツ風の造りは緻密さがうかがえる。

隣にあるハッサム住宅は、
ハンセルという英国建築家が建てた物だが、
ヴェランダコロニアルという形式の建物は、
彼の仕事を最後に日本から姿を消してしまう。

どちらも非常に稀で貴重な建物なのである。

まぁ、私の著書(何度も宣伝してご容赦)を片手に、
ぜひ訪れてみてほしい。

建物ばかりでなく,庭園にも、とても癒される。

厩舎のアップ
ドイツっぽいでしょう

レンガの積み方も凝っている。

手前のレンガのエントツは阪神淡路大震災で
屋根を突き抜けて落ちたもの。


園内には、「船屋形」という重要文化財もある。



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(ついでに小説も見てくださいね。直木賞クラスのものが掲載。立読みで見られる)

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