山本財団は意外といえば失礼になるが、
私の訪れた建物のなかでもかなり面白かったものの1つ。
最初に取材に訪れた時は、
予約もしておらず、
「書籍に載せたい」とも言わずに、
ただ、「建物を見せてもらえませんか?」と。
出て来られた人は、
「今日は、誰もおらず、閉めているんですが・・・」
といいながら、「遠くから来られたんですか?」とも。
「はい」と答えると、
「全部開けるのは、大変なので、半分ぐらいでもいいですか」
といったような事を言われたと思う。
もちろん、喜んで見せていただいた。
玄関から洋間、日本間、離れの茶室もなかなか素敵なもの。
実は、あまり期待していなかっただけに、
かえって感動も大きかった。
夕刻に押し掛け強盗のように訪れたのにもかかわらず、
「(本来200円の)料金は結構です」と。
さらに遠い後日、カメラマン同伴での取材の折には、
お茶菓子までいただいた。
申し訳ない気持ちでいっぱい。
あったかさにも感激だった。
ぜひ、予約をして訪れてみてほしい。
例によって書籍に載せていない取材資料用の写真を数カットご紹介。
最初の取材時には、いくつかの部屋は見ていなかったので、
カメラマンが撮った写真で書籍に載せていない、いいカットもたくさんあったのだが。
玄関から2階を見上げた。
独特の雰囲気があるでしょう。
離れの茶室。
武田五一の愛弟子による設計。
通風用の地窓の周りにも凝った創りが。
ステンドグラスもみられる。
洋室には暖炉跡も。
船底天井のつくりを見せるなども、ちょっとにくい。
蔵もみかける。
書籍で紹介した夙川にかかる「こほろぎばし」
山本財団の詳しくは
「阪神間モダニズム 近代建築さんぽ」
神戸新聞総合出版センター刊をご覧ください。
(ついでに小説も見てくださいね。直木賞クラスのものを掲載。立読で見られる)
アマゾンなどのネット販売もどうぞ。
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