2011年6月8日水曜日

旧安田邸

阪神間モダニズム 近代建築さんぽ

宝塚に旧安田邸がある。
ここは、近年、主のおばあさんが亡くなって、市に寄贈されたもの。
大正末に建てられたもので、
実は、私が書籍の取材を行った中で、もっとも面白かった建物の1つ。

書籍の中では、「擬洋風」という表現は避けたが、
北米の建築様式をその技術をもたない日本の大工が建てたというから、
擬洋風といっても良いのではないかとも思っている。

擬洋風建築は学術的には、江戸末から始まり、
明治末あたりで終焉をむかえたとされる。

まぁ、そんな事は、どうでもよい、ほどこの建物は興味深い。
詳細は本書に記載しているので省くが、
先日、ある人から「旧安田邸を見学してきた」と言われた。
あれっ?現状非公開のはずなんだけれどなぁ・・・。

でも、
「みんなが集える場所にしてほしい」というおばあさんの遺志があったから。
市の職員の方も、要望があれば、応えておられるのかも。
ただ、現状では、建物の傷みも激しく、建物自体もすこし傾いているようで、
何かの折の安全性の確保が困難なようす。
基礎からやり直すほどの予算組みも難しいとは思われる。

でも、
私個人としては、ぜひ、みなさんにひろく見てほしい建物のひとつなんだなぁ。

本書に載っている写真以外で、
取材用に撮ったものを掲載しておきたい。


玄関付近

玄関の上の不思議なトビラ。
玄関の上にバルコニーがあったのだろう。

建物の裏側から見た一部

屋根裏部屋からみた屋根越しの庭

フローリングのリビング全景

台所。すこし傷んでいるが近年まで使われていた様子

建物唯一の和室。庭を臨むように回廊もある。

網代仕上げなどもあり、なんとも深い味わい。1Fサンルーム

ぎこちない仕上げが擬洋風っぽい

昔の調度品もたくさん残っている


詳しくは

(ついでに小説も見てね。直木賞クラスのもののみ掲載。立読みで見られる)

アマゾンなどのネット販売もどうぞ。



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